〜いなば君の挑戦〜




まつもと「それじゃ、乾杯しようか。」

いなば「・・・僕は水なんだけど。」

まつもと「水でも乾杯できるじゃないか。」

いなば「・・・そ、そうだね。」

・・・

いなば「まつもと君・・・。」

まつもと「ん?」

いなば「実は、僕も曲を書いてきたんだ。」

まつもと「なんだって・・・?」

いなば「僕もまつもと君みたいになれたらいいなと思って・・・。ちょっと聴いてみてよ。」

・・・

まつもと「!」

いなば「どうしたの?」

まつもと「(僕よりいい曲を書くじゃないか・・・。だが、それを認めるわけにはいかん・・・)」

まつもと「なんだ、コレは!?どこかで聴いたことあるような曲じゃないか。パクってんじゃないぞ!」

いなば「そんな・・・、僕ひとりで作ったよ。それに、まつもと君だってよくパク・・・ぐふっ!!」

まつもと「言葉が過ぎるようだな。ここまで昇ってこられたのは誰のお陰なんだい?」

いなば「・・・ごめんよ・・・。」

まつもと「だが、このまま没にするのも惜しいな・・・。今度のアルバムに使ってもいいかな。」

いなば「え!それじゃ・・・?」

まつもと「もちろん僕の作品としてね。」

いなば「そ、そんなぁ・・・」

まつもと「まだ不十分だから僕が手直しするんだよ。」

いなば「それも一種のパクリなんじゃ・・・。」

まつもと「なにか言ったかい、いなば君?」

いなば「な、なんでもないよ、まつもと君・・・・・・・・・。」